ブドウ膜炎

ブドウ膜とは虹彩、毛様体、脈絡膜から構成され、これらに炎症が起こることをブドウ膜炎といいます。眼球の前方に位置する虹彩と毛様体を前ブドウ膜、後方に位置する脈絡膜を後ブドウ膜といいます。

ブドウ膜炎の原因は?

虹彩は瞳孔をつくり、カメラの絞りのように目の中に入る光の量の調節をしています。

毛様体は目の中を循環している液体(眼房水)の産生を行っています〝脈絡膜は眼球の後方の膜の3層の中間層で内側にある網膜に栄養を送る役割を担っています。

これらの共通点は血管と色素が豊富であるということで、「ブドウ膜」という名の由来も、球形で色もブドウの実に似ているからと言われています。

原因として、感染性、免疫介在性、全身性疾患の波及が挙げられます。

ブドウ膜炎の症状は?

ブドウ膜炎の症状として、白目の充血、目をしょぼしょぼする、目を閉じている、瞳孔が閉じている、目やその周りをかくというのがみられます。

前ブドウ膜の炎症が慢性化すると、炎症で虹彩と結膜の間にある眼房水の排出路が阻害され緑内障に、炎症で虹彩が水晶体に刺激を加え白内障になる危険性があります。

また、後ブドウ膜の炎症の慢性化は網膜剥離を引き起こす可能性があり、ブドウ膜炎は最終的には失明の危険性もあります。

治療法も原因に応じてさまざまあり、もともとの病気を治療することが基本であるため、目薬とともに原因に対する内服薬を処方します。

ブドウ膜炎の症例

チワワ10歳雌

両目が充血している。

診察しますと確かに両目が充血しており、しょぼついている感じがあります。さらに問診をすすめますと、食欲の低下、下痢、飲水・排尿の増加がこの数日で見られているとのことでした。

検査の結果子宮蓄膿症という感染症であることが分かりました。この病気は放置すると敗血症から死に至るため、その日のうちに子宮の摘出を行いました。

一週間の入院の後、無事に退院することができました(目は術後すぐに改善しています)。

このように全身疾患の表れとしてぶどう膜炎が起きることもありますので、たかが目だと考えずに病院に連れていらしてください。

 

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公開日:2014/10/23
更新日:
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