殺鼠剤・害虫駆除剤中毒

中毒に対しては迅速な救命処置が必要な場合があります。

その後は可能ならば、毒物がさらに吸収されるのを防ぐ処置、支持療法、特定の解毒剤の投与などを行います。飲み込んだ毒物によっては、犬や猫に強制的に吐かせる必要があります。

胃内を洗浄したり、胃の外科手術が必要なこともあります。毒物が体から排除されないときは、消化管からそれ以上毒物が吸収されないように、活性炭を経口的に投与する場合もあります。

支持療法は多くの場合、毒物が代謝され排泄されるまで必要です。必要な支持療法は動物によって、痙攣の抑制、呼吸の維持、ショックに対する治療、心の異常の抑制、痛みの治療などを行います。

ワルファリン(殺鼠剤)中毒

ワルファリンは殺鼠剤に使われています。正常な血液凝固を妨げ致死的な出血を起こします

犬や猫はねずみのえさに含まれているワルファリンを食べたり、ワルファリンを食べたねずみを食べます。

ワルファリン中毒の症状は皮膚や歯茎や目の出血、あるいは便や尿中への出血です。呼吸は努力性となり、ぐったりとしてきます。

ワルファリン中毒の重症例では入院が必要です。ビタミンKがワルファリンを中和しますので、中毒の重症度に応じて注射したり経口投与したりします。症状によっては輸血が必要な場合もあります。

ホウ酸(害虫駆除剤)中毒

ゴキブリやアリの駆除剤として、ホウ酸ダンゴがよく用いられています。

中毒症状は、下痢・嘔吐に加えてよだれが止まらなくなります。さらに発熱や運動失調などの神経症状がみられることもあります。

数日後に遅れて症状が出ることもあるので、食べてしまった後はしばらく安心できません。

治療の一例

数日前にホウ酸ダンゴを食べてしまった。嘔吐をしている。

血液検査を行った結果肝数値および腎数値がかなり上昇していました。急性の腎障害は早めに治療しないと手遅れになることが多いので、点滴を流して水和と利尿を図ります。腎血流を改善する薬の点滴により数日後に腎数値は改善、症状も落ち着きました。

一度急性腎障害が起こると、回復したように見えても組織レベルではで慢性腎臓病へと移行しています。その後も定期的な腎臓の機能検査を行っていく必要があります。

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公開日:2014/10/24
更新日:
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