猫の口内炎

猫の口内炎は難治性のことが多く、慢性歯肉口内炎と呼ばれます。

この病気は若い年齢(3~4歳頃)で発症してしまうことが多いのも特徴で、口の中が赤くただれたり、潰瘍がみられたり、出血したりします。

猫は痛みにより水やごはんを食べることができなくなり、ねばねばしたヨダレが出て、口の周りが汚れ、独特の口臭がするようになります。

重症では、痩せて衰弱し、脱水症状になります。

口の中の炎症がひどいと粘膜が硬く変性して盛上ってしまい、口を動かすたびに噛んでしまったりして痛みも強く、さらに唾液すら飲み込めなくなり、呼吸するのも困難となることもあります。

猫の口内炎の原因は?

口腔内、特に歯垢や歯石に付着して増殖する細菌により、口内炎は起こります。

猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウィルスⅠ型)や猫カリシウイルス感染症、特に猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)や猫白血病ウイルスへの感染により、体の免疫力が低くなって歯肉口内炎が治りにくくなり、症状がひどくなることがあります。

また、腎不全によって尿毒症になると、唾液中のアンモニア濃度が高くなって、口の中がただれます。

糖尿病も細菌感染を引き起こしやすくなる原因になります。

猫の口内炎の治療は?

治療には抗生剤投与や消毒液による口腔内洗浄などがありますがどれも対症療法であり、根本的には猫の免疫力・抵抗力を上げることが治る事に繋がります。

腎不全や糖尿病などの基礎疾患がある場合にはもちろんその治療も行いますが、そのような難治性の病気に併発して起こってしまう症状だからこそ、完治は難しいとされているのです。

内科療法で改善が見られない場合には、炎症のひどい部分またはできる限り多くの歯を抜歯するという手段もあります。

抜歯をすると細菌が付着して増殖できる場所がなくなるので、抜歯治療後の予後は良いとされています。

ただし全身麻酔が必要となります。

予防には普段からの歯のお手入れが重要です。

とにかく歯垢をつかせないようにすること。食事はなるべくウェットの缶詰ではなく、歯に汚れが付きにくいドライフードをお勧めします。

できるならば歯みがきをしてあげましょう。また、歯みがきでは落としきれない歯石除去の手術を一年に一回は行うことをお勧めします。

 

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口内炎によって真っ赤にただれた猫の口腔内

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公開日:2014/10/24
更新日:
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