アレルギー性接触性皮膚炎

アレルギー性接触性皮膚炎は特定の物に接触することによって、接する皮膚の薄い部分にアレルギー反応が起こる病気です。

アレルギー性接触性皮膚炎の症状は?

アレルゲンと接触した部位ならどこにでも発症する可能性がありますが、被毛が厚い部分においては毛がバリアーになるため、あまり症状を示しません。

腹部、胸の下部、尾の下面、陰嚢、耳、顎、肢端の背面によく起こります。

痒みの程度は様々ですが、動物が自分で掻いたり咬んだりする場合には皮膚の損傷を起こします。損傷を受けた皮膚が細菌感染を起こすこともあります。

プラステックの食器やオモチャにもアレルギー反応を示すことがあります。このような場合には皮膚のただれは顎と口にだけ起こります。

アトピー性皮膚炎のように症状が出るまでの時間が短い「Ⅰ型アレルギー」とは違い、アレルギー性接触性皮膚炎は「Ⅳ型アレルギー」というタイプに分類されます。

そのため接触性アレルギーは症状が出るまでに24時間以上かかることも少なくありません。また発症するまでには数カ月~数年に及ぶアレルゲンとの接触が必要になることもありますので、アレルゲンを特定するのが困難なこともあります。

アレルギー性接触性皮膚炎の治療は?

原因となる物を見つけ、取り除くのが最善の治療法です。しかし、多くの場合原因が判らなかったり、取り除くことができない場合もあります。

原因がよく判らない場合や取り除くことができない場合、抗炎症治療が最も良い治療法となります。副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)、抗ヒスタミン剤などが用いられます。

アレルゲンが特定できない限りは、生涯投薬が必要になることもあります。

原因となる物質を皮膚と被毛から取り除くには規則正しい入浴が役立ちます。定期的なシャンプーを行い、アレルゲンとの接触を極力抑えていきましょう。

 

01

関連の記事

  • 猫の挫創(アクネ)猫の挫創(アクネ) 猫の挫創は顎をきれいにできない事から起こる皮膚病です。 猫の挫創(アクネ)の原因は? 体の他の部分は直接舐めることによってきれいにでき […]
  • 猫の心因性皮膚炎 猫は強いストレスを感じる環境に置かれると、そのストレスから逃れるために過剰のグルーミングを行います。心因性皮膚炎とは、そのようなストレスが […]
  • 趾間膿胞趾間膿胞 趾間膿胞(しかんのうほう)は肢の感染症で、指の間に最も多く見られます。 皮膚深くの細菌感染により、痛みを伴う膿(うみ)で満たされた水 […]
  • 皮膚襄胞皮膚襄胞 皮膚襄胞(ひふのうほう)とは皮膚に袋状の異常な構造物ができるもので、犬ではよく見られますが、猫にはあまり見られません。先天性(出生時に存在 […]
  • 肢端舐性皮膚炎肢端舐性皮膚炎 肢端舐性皮膚炎(したんしせいひふえん)はたえず舐め続けることから起こる皮膚病です。 肢端舐性皮膚炎の症状は? 最初はほんの小さな脱毛部 […]
  • 犬のアトピー アトピーのとは 犬によっては、ほこりやダニ、花粉などに敏感に反応し、これらが空気と一緒にロや鼻から入ってくると、アレルギーになって皮膚を […]
公開日:2014/10/24
更新日:
治療は光が丘動物病院グループへ
日本で数少ない「1.5次診療」をおこなっている当グループは、
大学病院に匹敵する獣医療の提供飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。

PAGE TOP