おしっこがつまった?尿道結石のお話し

おしっこに石ができてしまった…
そんな話を友達のワンチャンや猫ちゃんの飼い主さんから聞いたことはありますか?
もしくは飼っている子が患ってしまったという場合もあるかもしれませんね。
おしっこに石ができてしまう原因は様々で、ワンちゃんと猫ちゃんでもその原因は違ったものが多いんです。
今回は石の話、膀胱結石や尿道結石のお話をしてみます。

動物の尿道結石は珍しくない?

457

人でも「石ができた」なんて話を聞いたりもしますが、ワンちゃん・猫ちゃんでは珍しい話ではないんです。
病院にくる中では比較的多い症例でもあります。
特に猫ちゃんは体質的に尿に石ができやすい動物なので、飼い主様の中にはご飯に気を配っている方も多いと思います。
ワンちゃんの飼い主様は猫ちゃんに比べると意識してない方は多いかもしれませんね。
猫ちゃんは体質的になりやすく、ワンちゃんは膀胱への細菌感染などが原因で医師ができてしまうことが多いといわれています。
そして特に男の子においては病状を深刻にする場合も多くみられます。

男の子だから怖い尿道結石

というのも、男の子は陰茎がある分、尿道(膀胱からおしっこの出る尿道口までの管)が女の子より細く長いため、小さな石でも詰まってしまう事が多くあります。
ワンちゃんの男の子で石が詰まってしまった場合、病院ではまずレントゲンを撮り石がどこにどのようにあるか調べます。
また、おしっこが詰まってしまった場合、身体の毒素である尿が外に出ていかない為「尿毒症」と言われる状態になってしまう危険性もあります。
同時に血液検査などで異常が出ていないかも調べます。
石の場所が確定した後は、尿を体の外に出すために尿道口からカテーテルと言われる管をいれ、膀胱まで開通するか試します。
石の大きさや数にもよりますが、カテーテルにて開通した場合は一安心です。

 手術が必要となる場合も多い

627

この場面でカテーテルが膀胱まで行かなく、自力での排尿が見られない場合は緊急的に手術が必要となるでしょう。
石がある場所にめがけてメスを入れ組織を分けていき、尿道の意思のある部分をほんの少し切開し、石を取り除きます。
取り除いた後は尿道を細い糸と針で縫い合わせ、癒合するまでの期間カテーテルをつけて尿による刺激を少なくして治りを早めます。
更に膀胱にも石がまだ存在している場合、開腹をし膀胱を空け、物理的に石を取り除くことも視野に入れます。
膀胱結石は種類によって食事療法で溶けるものもありますが、そうでないものもあります。
膀胱に残しておいて食事で良くならない場合は再度膀胱切開手術を行わなければならなくなりますので、一度の手術ですべて取り出した方が後々負担がかからないと言えるでしょう。

 外観でわからない結石、定期的な検査を

microscope-1817641_640

上記のように一度石ができてしまうと結構大変なことになります。
かといって尿に石ができているかどうかを自宅で調べることはかなり難しいでしょう。
例えばフィラリアやワクチンなどで動物病院に行く際、おしっこを持参していけば尿検査はその場で行ってくれる場合がほとんどです。
年に1回、健康診断の一環としておしっこの検査もしていきましょうね。
膀胱切開の手術はこちら
公開日:2017/02/08
更新日:
治療は光が丘動物病院グループへ
日本で数少ない「1.5次診療」をおこなっている当グループは、
大学病院に匹敵する獣医療の提供飼い主様に徹底したインフォームド・コンセントしています。
大切な家族でお困りの際には、お気軽に相談ください。

PAGE TOP