膀胱切開術のキーポイント
今回は膀胱切開について書かせて頂きます。
膀胱内の石を取り出す 結石摘出術
膀胱切開をする場合は、主に膀胱内にできた尿結石を摘出するか、もしくは膀胱内に発生した腫瘍を摘出するかが主な手術理由となります。この二つのうち特に多いのは結石摘出になります。
膀胱結石は石の種類によって食事で溶けるものもあり、手術が必ずしも適用という訳でもありません。
食事で溶けないタイプの結石であること、結石が大きすぎる場合、結石が尿道内に詰まってしまう場合、食事療法でうまくコントロールできない等の場合に手術が適用されます。
また、ワンちゃん・ネコちゃん、男の子、女の子の場合でも適用が変化してきます。
開腹、膀胱を切開
一般的な摘出方法は、開腹した後に膀胱を露出させ、血管走行の少ない部位から膀胱を切開し中の石を摘出します。
事前検査のレントゲンで石の個数や形などが把握できる場合はその時点で摘出終了となり、膀胱の縫合に取り掛かります。ただしたいていの場合は小さい結石も存在しており、それらを取り除く作業が必要となってきます。
尿道からカテーテルをいれ、生理食塩水を膀胱へ勢いよく流すことで膀胱内へと細かな結石を噴出させ、切開口から石を流し出します。
目で見える範囲の結石と、このように目に見えない部分に潜んでいる結石を慎重に取り出した後、膀胱の縫合をし、閉腹して終了です。
次回は男の子のワンちゃんの場合について書かせて頂きます。
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